ZIPANG-10 TOKIO 2020 全国の姥神像行脚(その72)日本各地の姥神たち・新潟県その他 【寄稿文】廣谷知行


日本各地の姥神たち・新潟県その他

前回新潟県の阿賀野市にある姥神像を紹介しましたが、同県各地にも姥神像がありますので、今回は新潟県内のものを紹介します。


・南魚沼市雲洞庵

南魚沼市の雲洞庵にある姥神像


新潟県南魚沼市の雲洞庵は、養老元(701)年に薬師如来を本尊として建立されたものを起源とし、応永27(1420)年、もしくは永享元(1430)年に禅寺として再興したものです。同寺に木造の姥神像があり、本堂内で公開されています。


どのように扱われていたのかはわかりませんが、木造であることから室内にあったと考えられ、また、同県の姥神像のありかたから本尊―姥神型として祀られていたのではないかと思われます。


・長岡市長福寺


長岡市長福寺にある姥神像 


同県長岡市西新町に文亀2(1502)年に開かれた長福寺があり、その本堂内に姥神像があります。厨子に入った状態で置かれていますので、本尊―姥神型として祀られていると言えます。


・妙高市関山神社


妙高市関山神社にある姥神像


同県妙高市の関山神社は、妙高山の信仰を広めるため、和銅元(706)年に創建されたとされる神社です。本尊の銅造菩薩立像をはじめ、その社殿、火祭りなど多数が文化財に指定されています。


この神社にもともと妙高山頂にあった阿弥陀三尊像や石仏がまとめてあり、その中に姥神像が2体あります。妙高山の登山道中にあったとされるため、境界―姥神型として祀られていたのかと思われますが、妙高山にはその23で紹介しました関温泉の木曽義仲の乳母を祀った姥尊像の例がありますので、境界―その他型の可能性もあります。


・新潟市法音寺

 

新潟市法音寺にある姥神像


新潟市中央区にある法音寺は、本堂の上に宝珠ではなく唐獅子が乗っているめずらしいお寺です。同寺の本堂内に姥神像があります。厨子に入って置かれていることから、本尊―姥神型として祀られていると言えます。


・新潟市黒埼

 

新潟市黒崎にある優婆尊記念碑


姥神像ではありませんが、新潟市の黒崎に優婆尊の記念碑が置かれています。阿賀野市の出湯温泉に関係したものか、もしくは近く、西蒲区に大日優婆尊として姥神を祀っているところもありますので、そちらに関係しているものかもしれません。


・新発田市正竜寺

 

新発田市正竜寺にある優婆尊を祀った厨子


新発田に、天正元(1573)年に開山した正竜寺があり、ここに「聖龍山正竜寺優婆尊略縁起」が伝えられています。その中で、明治10年に同寺に優婆尊を祀ったとされ、現在も厨子の中に3体の優婆尊像があります。厨子に入っていることから、本尊―姥神型として祀られていると言えます。


次回に続く・・・


寄稿文
廣谷知行(ひろたに ともゆき)
姥神信仰研究家


※画像並びに図表等は著作権の問題から、ダウンロード等は必ず許可を必要と致します。

発行元責任者 鎹八咫烏(ZIPANG TOKIO 2020 編集局)



アーカイブ リンク記事をご覧ください。


地方創生ワカモノ会合in新潟 ~スマート農業で、地域は変わる~


新潟 棚田


〜最近の若者達にみる不思議な動向に潜むもの〜

最近、「令和」になったばかりであるが、そればかりでなく…一昨年辺りから新しい時代に突入したのでは?と思うことが屡々ある。


田舎の知人友人達の近況報告や、雑談…そしてこの仕事に携わるようになって、何だか様子が以前とは違う? 特に過疎地域やシャッター通りになってしまった地方の中心街空き家に、若者達が移住したり、活動し始めたり…の現象である。


・・・あれ〜…なんだろう?と正体は見えねどその不思議なこの動きの謎に引っ掛かっているのは事実。


虚を突かれた珍しい出来事だ。いまは、ただ唖然の境地で見守るばかりの中高年層だ。思えば・・・


我々、団塊の世代は高度成長の主役として今日の日本を支えてきた人種であった。その結果が、世界を驚かせた経済大国日本!アジア圏の輝かしいリーダー国として輝かしい地位を築きあげた…という自負があった。しかし…


ふり返れば、楽しかるべき青春や家庭を犠牲にして、ワーカホリックと呼ばれる働き続けてきた代償が環境破壊、少子高齢化、経済格差、地方格差、弱肉強食の競争社会を招いていたのである。


そして、一番の悲劇は何を隠そう…自分達の時代に欠けていたものは…心の空洞化ではなかったか?


それが、一世代前の我が子らの時代である。そのツケは教育現場にも見事に連動した。教育者たる教師も同じ労働者。経済優先主義は詰め込み主義と同次元だ。時間に縛られた彼らは本来の哲学や目標を失い、子供の心の奥底まで覗くゆとりをなくしていた。


子どもたちは得体のしれぬ何かに飢え、希望を無くし無気力になっていった。その下で、小中学校での荒れ、校内暴力、陰湿ないじめの現象が相次いだ。そしてその次の世代の若者こそ、いま目の前にいる孫の世代…20~30代の若者達なのだ。時代背景はすっかり、様変わりしている。


バブル景気とそれが弾けた後に、急速に進んだ一億数千の日本全体にハイテクの波が押し寄せ、バーチャル世代に突入する!操作に難渋する 団塊の世代はガラケーにしがみつき、新人類との価値観の乖離は二極分化する時代に突入。


魔法のようにパソコン、ハイテク機器を自由に操作する若者や子どもたち。彼らはバーチャルな世界を自由に駆け巡る。それは不可能を可能にするもう一つの世界を手に入れたのだ。早く言えば現実逃避。非現実の世界では自分が望む儘に主役にも、支配者、勝者にもなれる。しかし、それはリアルな世界に戻れば

結局は夢であったことを悟るのである。その落差は余りにも厳しい。


一方、取り残されたガラケーの人々はどうか?しっかり身についた"イケイケドンドン"の合言葉は今も頭を占拠した儘である。若者達が自由を求めて故郷を捨て去り過疎化した限界集落を先祖から受継いだ方法で頑なに守るのだ。


現実は厳しく結果はみえている。ある日突然人っ子一人いない景色が・・・それも目前に迫まって来た。


さて、過疎地域や限界集落、地方都市共通のドーナツ化現象と中心街の空洞化を抱える地方自治体は大企業への呼び込みや小手先のイベント等、あの手この手を駆使して、もがき苦しんでいるのである。


そこで、冒頭の若者達の過疎地域やシヤッター街への回遊現象に話を戻してみよう。ガラケー世代にとって、こうした周りの状況に変化が忍び寄りつつあることをそこはかとなく感じる今日此頃である。


そんな折も折、こんなニュースが飛び込んできた。


(詳細は下記のURLよりご覧ください。)


ZIPANG-3 TOKIO 2020「地方創生ワカモノ会合in新潟 ~スマート農業で、地域は変わる~」の開催について
https://tokyo2020-3.themedia.jp/posts/6279200



※現在、2500件余の記事掲載、下記のサイトからご覧ください。


ZIPANG-10 TOKIO 2020 (VOL-10)
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ZIPANG-10 TOKIO 2020

日本の精神文化と国土の美しさについて再発見 その1. 全世界との情報の共有化 その2. 偏り、格差のないローカリティの尊重! その3. 美しきものへの学び、尊敬、関心を高める教育と推進

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