舞楽面の優品49点が一堂に集結
近鉄グループの文化事業である大和文華館では、2025年10月4日(土)から11月9日(日)まで、特別展「みやこの舞楽―舞楽面と舞楽図でたどる芸能の美―」を開催いたします。
舞楽は奈良時代以降、宮中の諸行事や寺社の法会・祭礼において奏された、わが国で最も長い歴史を有する芸能です。平安時代にその原型が整備され、中世以降には各地に流布して発展を遂げた舞楽ですが、それらを中心的に主導していたのは「三方楽所」と称される、大内(宮中)・南都(興福寺)・天王寺(四天王寺)の雅楽演奏組織でした。
こうした楽所やその楽人は、宮中のみならず天野社や嚴島神社をはじめ、近世には江戸や日光へと楽人を派遣し、わが国の舞楽継承に大きな役割を果たしてきたことが知られています。
本展覧会はこうした舞楽の歴史を、舞楽を描いた舞楽図と、舞に用いられる舞楽面によって概観し、舞楽の発展と広がりを一望することで、京都・奈良・大阪を中心に育まれた、豊かな芸能文化をご紹介します。詳細は別紙のとおりです。
伊勢市指定有形文化財 舞楽面 陵王 鎌倉時代 三重・神宮徴古館蔵
重要文化財 舞楽面 散手 定慶作 寿永3年(1184) 奈良・春日大社蔵
重要文化財 桑実寺縁起絵巻 上巻 土佐光茂筆 天文元年(1532)
滋賀県近江八幡市安土町・桑実寺蔵【後期展示】
西国薬師霊所第46番。養蚕を伝えたことからこの名前がつきました。 室町時代には足利義晴将軍が仮幕府を開いた場所でもあり、本堂は室町時代前期の建物で国の重要文化財です。
12年に一度の秘仏(薬師如来)の御開扉が行われます。
※別紙
<1> 展覧会について
1.名 称 特別展「みやこの舞楽―舞楽面と舞楽図でたどる芸能の美―」
2.会 期 2025年10月4日(土)~11月9日(日)
【前期】10月4日(土)~10月19日(日)
【後期】10月21日(火)~11月9日(日)
3.開館時間 午前10時00分~午後5時00分(入館は午後4時30分まで)
4.入館料 一般 1,100円、高校生・大学生 770円、小学生・中学生 無料
5.無料招待デー 10月31日(金)大和文華館開館記念日
6.主 催 大和文華館、近鉄グループホールディングス株式会社
7.共 催 毎日新聞社
8.出陳品数 69件
代表的な展示作品
◎重要文化財 □山形県指定有形文化財
【Ⅰ.舞楽の成立と発展】
◎桑実寺くわのみでら縁起絵巻 上巻 天文元年(1532) 滋賀・桑実寺【後期展示】
◎舞楽面 皇仁庭おうにんてい 長久3年(1042) 奈良・東大寺
◎舞楽面 抜頭ばとう 天養元年(1144) 奈良・法隆寺
◎舞楽面 散手定慶さんじゅ じょうけい作 寿永3年(1184) 奈良・春日大社
◎舞楽面 陵王りょうおう 平安時代 広島・嚴島神社
【Ⅱ.三方楽所の成立と近世舞楽の展開】
舞楽面 陵王 桃山時代 大阪・四天王寺
◎舞楽面 採桑老さいそうろう 天下一越前作 寛文9年(1669) 奈良・春日大社
舞楽楽器之図 文化12年(1815) 東京国立博物館
【Ⅲ.楽家と舞楽面】
◎舞楽面 陵王・納蘇利なそり 鎌倉時代 大阪・四天王寺
舞楽面 胡徳楽瓶子取ことくらく へいしとり 室町時代 個人
舞楽面 還城楽げんじょうらく 江戸時代 奈良・薬師寺
【Ⅳ.描かれる舞楽―舞楽イメージの継承】
□舞楽図譜 室町時代 林家
応永舞楽図巻模本 江戸時代 東京国立博物館
舞楽図屏風 江戸時代 個人
<2> 展覧会会期中のイベントについて
1.日曜美術講座:「南都における舞楽面の展開」
(1)日 時 10月12日(日)14時00分から
(2)場 所 講堂
(3)講 師 大和文華館 学芸部係長 一本 崇之
2.連続講座「蔦屋重三郎の錦絵出版」 第3回「役者絵…北斎・春英・写楽」
(1)日 時 10月19日(日)14時00分から
(2)場 所 講堂
(3)講 師 大和文華館 館長 浅野 秀剛
3.講演会:「江戸時代の雅楽演奏家と舞楽面の伝来」
(1)日 時 10月26日(日)14時00分から
(2)場 所 講堂
(3)講 師 奈良県文化財課主査 山田 淳平氏
4.列品解説
(1)日 時 毎週土曜日14時00分から
(2)場 所 展示場
(3)解 説 大和文華館 学芸部
※上記の何れのイベントも参加は無料ですが、入館料が必要です。
※講堂の最大定員は100名です(先着順)。
5.特別公演:「天王寺舞楽の雅 ―舞楽「蘭陵王」「納蘇利」―」
(1)日 時 11月2日(日)14時00分から
(2)場 所 講堂
(3)出 演 天王寺楽所 雅亮会
(4)観 覧 料 1,000円
(5)定 員 80名〔事前申込制〕
鎹八咫烏 記
石川県 いしかわ観光特使
伊勢「斎宮」明和町観光大使
協力(順不同・敬称略)
紅山子(こうざんし)
※画像並びに図表等は著作権の問題から、ダウンロード等は必ず許可を必要と致します。
アーカイブ リンク記事をご覧ください。
一子相伝
谷地八幡宮「林家舞楽」
谷地八幡宮「林家舞楽」は日本三大舞楽の中でも、一番古い形をそのまま保っている。
色鮮やかな紅花染めの衣装は、陵王の舞をより一層引き立たせている。
まえがき
宮中舞楽、四天王寺、そしてこの山形県の河北町にある谷地八幡宮で行われる林家舞楽は
日本三大舞楽とされており、中でも林家舞楽はこの内一番古い形をそのまま保っていることでも有名です。
この町河北町は紅花大尽と呼ばれる旧家が沢山あり、奥ゆかしいお雛見という恒例行事が行われる事でも有名な場所です。
山形と言う処は全国的に見れば、何故かド田舎で地味で素朴だよね〜…と思われる方が多いかも知れませんね?
でも、蔵王温泉やあのトニー・ザイラーが滑った蔵王スキー場、山寺、奥の細道の芭蕉紀行と言えば…? あぁ〜蔵王のスキー場ならば、知ってるよ!昔、上野駅から夜行列車で、盛んに通ったもんだ。でも、あれは宮城県だよね〜なんて、答えが返ってきます。……違います。山形県です‼
では、さくらんぼのご本家は?また、ラ、フランスの本場は? も、一つ酒の十四代は?って問えば……それってもしかすると山形?と寝ぼけた答えに…傷ついちゃいますね〜
序に天童市は何が有名でしようか? ハテ?…(ダンマリ続く)・・・将棋の日本一を決める聖地ですよ〜
さて、此処でご紹介する河北町はこの天童市に隣接する町で、江戸時代には谷地と呼ばれ、大地は水に恵まれた肥沃な農地であり、曾て "紅一匁金一匁" と呼ばれた日本一の紅花の栽培地でした。
(詳細・画像は下記のURLからご覧ください。)
ZIPANG-3 TOKIO 2020「舞楽の神髄を伝える谷地八幡宮 ~林家舞楽~(第一話)」
https://tokyo2020-3.themedia.jp/posts/5888137/
~雛と紅花の里 河北町~
みちのくひなまつり発祥の地より
谷地八幡宮代々所蔵のお雛様(左・中央)と檀家よりお借りしたお雛様が大広間に飾られていて、来る4月2日、3日に開催される「谷地ひなまつり」まで展示されますので、ご参拝の折には是非お立ち寄り下さい。。
雛と紅花の里 河北町
江戸中期以降、最上紅花の集散がこの地で盛んに行われました。
町には、天正年間(1573年~1592年)の紅の生産を物語る資料が残っており、江戸時代も寛政年間(1789年~1801年)ごろから安政年間(1854年~1860年)あたりまでは、いわゆる最上千駄(「紅もち」生産が一駄約120kg×馬1000頭)の時代で、全国生産の50%をこの村山地方で生産していました。
紅花は古代中国や、朝鮮半島から5~6世紀頃渡来したとされていましたが、最近では奈良桜井市の纏向遺跡(弥生時代末期から古墳時代前期にかけての集落遺跡)から大規模な紅花染色が行われたと推測される側溝跡が発見され、その渡来時期が大幅に見直される事態になりつつあるようです。
当初は栽培地が都周辺に限られていたものが、やがて全国各地に拡がり、次第に雪深い東北地方等でも栽培されるようになりました。
紅花は 岩手県以南の日本全国で栽培されたことになりますが、特にこの村山盆地周辺が全国生産の半数を占めるようになったのは、土地が紅花栽培に適しており、換金作物として重宝されたためといわれています。
この町には最盛期に20軒に及ぶ紅花荷主問屋があり、更に仲買人の花買仲間の目早やサンベと呼ばれる人達が25人から30人を数え、山形市につぐ紅花の一大集散地でありました。
このようにして生産された紅花は、京都や大阪へ出荷されました。寛文年間(1661年~ 1673年)幕府の命を受けた河村瑞賢の差配などもあって、江戸・大阪への物資の輸送が最上川を利用した酒田出しになると、産物の流れがおのずと関西方面に移り、京都・大阪には近江商人や伊勢商人が定住し、最上の商人たちも最上店や谷地店と呼ばれるいわば出張店を持つようになりました。
当地方の物産である米・紅花・大豆・青苧・漆・真綿・油などを移出した、その帰り荷として、関西方面から呉服地・繰り綿・瀬戸物・塩・砂糖・小間物等が運び込まれました。
特に調度品・絵画・書籍・京人形などの美術工芸品が数多く移入されました。現在貴重な文化財として町内に数多く残る雛人形もまた、その一つでした。
谷地ひな市の推移
(詳細・画像は下記のURLからご覧ください。)
ZIPANG-3 TOKIO 2020 ~雛と紅花の里 河北町~ 「谷地ひなまつりに秘められたお婆ちゃんたちの思いとは・・・みちのくひなまつり発祥の地より(第二話)」
https://tokyo2020-3.themedia.jp/posts/5901235
河北町・谷地は「紅花」と「雛」と「舞楽」の里
谷地八幡宮林家舞楽「陵王」。紅花染の衣装です。
谷地八幡宮神職の林家が、一子相伝にて奏する舞楽で、天王寺系と云われております。 貞観二年、僧円仁(慈覚大師)に追従し羽州山寺にて舞楽奉納。爾来、当地に残り今日までその伝統が受け継がれてきました。
※慈覚大師 円仁(794年~864年)は
下野国の壬生に生まれ、日本仏教の礎を築いた最澄の一番弟子で、最後の遣唐使。長い天台宗の歴史、ひいては日本仏教の歴史に、大きな足跡を残す。
べに花まつり
春まだ寒い4月中ころに種が蒔かれる紅花は・・・
(詳細・画像は下記のURLからご覧ください。)
ZIPANG-3 TOKIO 2020 まゆはきを悌にしてべにのはな ~芭蕉~紅花の本場、谷地の「べに花まつりは、浴衣美人が映える半夏生の頃・・・(第三話)」
https://tokyo2020-3.themedia.jp/posts/5935889
柳川「御花」~大廣間 御前能~
大名家の武家文化を表す「能」を殿様屋敷で
⼤名家にとって能は欠かせないものでした。
能は武家⽂化を表す「式楽」(公式の場での音楽)としても定められていたからです。
大名屋敷には能舞台が設けられ、公式の行事の際には能が演じられました。
殿様屋敷として建てられた御花にも、現存する明治期の建物の中に能舞台があります。
御花は「大名家の嗜み」をより間近に感じることができる場所です。
柳川藩主であった⽴花家も能を⼤切に継承しており、代々「喜多流」の能を守っていました
かつて、殿様が嗜んでいたような体験をあなたに。
御花の能の歴史が再び紡がれていく、特別な一夜をお届けいたします。
明治の頃より受け継がれてきた文化財の「能舞台」
(詳細・画像は下記のURLからご覧ください。)
ZIPANG-9 TOKIO 2020 柳川「御花」柳川藩主立花家別邸 復活の神様とともに【三柱神社】(その3)
https://tokyo2020-9.themedia.jp/posts/55445224
名舟大祭
地元に生まれたものにしか伝承されない御陣乗太鼓
夏の輪島を彩る祭り。 海上に建立された鳥居まで漁船に乗った神輿が海上渡御し、子供組から若衆組と御陣乗太鼓の奉納打ちが披露される。
名舟町に古くから伝わる太鼓で、天正5年(1577年)、上杉謙信の能登攻略のとき、古老の一計で、奇妙な面を付け、陣太鼓を打ち鳴らし上杉軍に奇襲をかけ敗走させたのが始まりといわれる。
御陣乗太鼓の伝承は地元に生まれたものにしか資格がなく、地元の子供たちは週2回、大人は毎晩太鼓の練習をしている。
毎年7月31日~8月1日の名舟大祭で太鼓がたたかれるほか、「道の駅・輪島 ふらっと訪夢」(実演会場が変更になることがあります)にて午後8時30分から実演されます(荒天の場合は中止になることがあります)どうぞおいでください。
名舟大祭
名舟大祭は御陣乗太鼓発祥の地である輪島市名舟町の夏祭り。
7月31日は宵祭り、21:00頃にキリコが急な斜面の中に立つ奥津姫神社へ向けて行進を始め、21:30頃に到着し神事を行った後、お神輿を迎えて、海岸の鳥居へ向かいます。
22:00頃神輿の海上渡御のあと、御陣乗太鼓の奉納打ちが行われます。
8月1日は本祭り、14:00に神輿が還御、14:40頃から海上渡御、15:00頃御陣乗太鼓の奉納打ちが行われます。
奇妙な面をつけ御陣乗太鼓を打ち鳴らす奉納打ちが見どころで、31日の夜には5基のキリコと神輿の海上渡御が行われる。
(詳細・画像は下記のURLからご覧ください。)
ZIPANG TOKIO 2020「『名舟大祭』天下一の越後の龍でさえ恐れを為した、地元に生まれたものにしか伝承されない御陣乗太鼓が鳴り響く!」
https://tokyo2020-summer.themedia.jp/posts/2702459
大田楽 いけぶくろ絵巻
大田楽 伊勢群舞
大田楽とは
平安時代末期から、京の都を中心に全国各地で一世を風靡し、貴族・武士・大衆の区別なく熱狂を重ねながら室町時代には消滅してしまった「田楽」という芸能がありました。
その田楽のエネルギーはそのままに、各地の伝統芸能や、民俗芸能を盛り込み、さらには西洋の動きや音楽を取り入れ、学術研究家、舞踊家、音楽家、俳優たちとの協働作業により、狂言師の故野村耕介(八世野村万蔵氏(1959-2004)が創り上げた祝祭が「大田楽」です。
色とりどりの花をあしらった大きな笠をまとい、腰鼓や編木をつけて躍る人々、アクロバット、ジャグリング等様々なパフォーマンスが中世の絵巻物さながらに華やかに繰り広げられます。もう一つの特徴は、お祭りのように老若男女の誰もが参加でき、プロの俳優や演奏家と共に、市民参加として一緒に作り上げていくところです。市民参加者は本番の1ヶ月~2ヶ月前から稽古を積み重ね、一緒の舞台にたちます。
池袋で絵巻物が躍りだす!華やかな衣裳、雅な音楽、躍動的な舞が織り成す大田楽がまちゆく人を絵巻の世界へ誘う野外パフォーマンス。
池袋の街を舞台に、120名を超える田楽法師たちが、いにしえの旋律にのって軽やかに舞い躍る「大田楽 いけぶくろ絵巻」。
0コメント