遠山の霜月祭りは湯立神楽の古い形態を今も伝承しています。
年も押し迫った十二月、谷の各所からは神楽歌が聞こえてきます。
国の重要無形民俗文化財に指定されている遠山の霜月祭りは、上村・南信濃の各神社で湯立神楽が奉納されます。
社殿の中央に設えた釜の上には神座が飾られ、湯を煮えたぎらせて神々に捧げます。
祭りのクライマックスを迎えると天狗などの面が登場し、煮えたぎる湯を素手ではねかけます。ふりかけられた禊ぎの湯によって、一年の邪悪を払い新しい魂をもらい新たな年を迎えます。
湯立て
遠山の霜月祭りは、湯立てが何度もくり返されますが、これは天竜川流域の、とくに信州側の霜月神楽に共通した特徴です。神社の中に設けられた竈(かまど・湯釜)を中心に、湯立てなどの神事や舞がおこなわれます。
湯釜には聖なる水と火によって聖なる湯が立てられます。
この湯を神々に捧げ自らも浴びることで、命を清めてよみがえりを願うのです。
また、湯釜から立ち上る湯気は天上への架け橋となり、これを伝って全国66ヶ国の一宮をはじめ、地域の神々までを湯の上飾りに招き寄せるということなのでしょう。
社殿の中央に設えた釜の上には神座が飾られ、湯を煮えたぎらせて神々に捧げます。
祭りのクライマックスを迎えると天狗などの面が登場し、煮えたぎる湯を素手ではねかけます。ふりかけられた禊ぎの湯によって、一年の邪悪を払い新しい魂をもらい新たな年を迎えます。
2024年の霜月祭り・日程
2024年12月カレンダー
※(翌朝)とは、その日の夜から翌朝まで実施するお祭りです。
今年度日程変更あり。和田諏訪神社 12月13日 ⇒ 12月21日(土)へ変更。
神社の位置
遠山の霜月祭 実施神社一覧
詳細は巻末のアーカイブ リンク記事にてご覧ください。
遠山郷までのロードマップ
中央自動車道飯田インター、松川インターと天龍村、静岡県方面からのアクセスです。
遠山郷へのアクセス
遠山郷は、長野県飯田市の南部、静岡県との県境に位置する、山深い谷に位置する山村です。山と渓谷に囲まれた「秘境」として、神々が舞い降りる不思議の谷と言われています。
道中お気お付けてお越しください。天然温泉でゆっくりとお休みいただけます。
鎹八咫烏 記
石川県 いしかわ観光特使
伊勢「斎宮」明和町観光大使
協力(敬称略)
紅山子(こうざんし)
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アーカイブ リンク記事をご覧ください。
世界の秘境 まほろばの里 遠山郷下栗
倭(やまと)は 国のまほろば たたなづく 青垣 山隠(やまこも)れる 倭しうるはし
遠山郷「下栗の里 」何という段々畑なんだ⁉ ニホンカモシカでも歩けそうにない⁈
秘境とは世界に知られぬ土地・・・
日本の原風景が残る山里・・・遠山郷「下栗の里 」
信州最南端の地 遠山郷 。深い山、谷、崖と共にひっそりと暮らし、いにしえの記憶を今も護り続けていている秘境ー下栗の里。
日本の原風景が残る隠れ里です 。
谷底に向かって標高800m~1100mの間に耕地や民家が点在する里には、大地と人の温もりがあります 。 下栗の里は2009年「にほんの里100選」に選ばれました。
下栗の里は、南アルプスを望む長野県飯田市上村にあります。傾斜30度余の山腹を切り開いたこの土地は、近隣で縄文時代の土器が出土するなど、古くから自然の恵みを求めて人々が暮らしてきた場所です。
倭(やまと)は 国のまほろば たたなづく 青垣 山隠(やまこも)れる 倭しうるはし
この里は、日本の原風景が残る里として、「まほろば」と呼ぶにふさわしい地です。
里では、いも類、雑穀類(稗、蕎麦、粟、黍等)や豆類、椎茸などの作物が多く収穫されています。
(詳細は下記のURLよりご覧ください。)
ZIPANG TOKIO 2020【 [《世界の秘境 まほろばの里 遠山郷下栗》] 】
https://tokyo2020-summer.themedia.jp/posts/1496051
遠山郷「下栗の里」と「霜月祭り」とは
長野県 南信州 遠山郷「下栗の里」
遠山の霜月祭りが行われる「下栗の里」は、南アルプスを望む飯田市上村の東面傾斜面にある標高800m〜1,000mの地区です。最大傾斜38度の傾斜面に点在する耕地や家屋は、遠山郷を代表する景観を作りあげています。平成21年には「にほんの里100選」にも選ばれました。
遠山の霜月祭りは現在12月に開催されますが、江戸時代には旧暦霜月
(しもつき・11月)の祭りでした。
ではなぜ、その時期に祭りをしたのでしょうか。 それは、旧暦霜月には必ず冬至(とうじ) があったからです。ご存じのように、冬至は一年でもっとも昼が短く、もっとも夜が長くなります。たとえば飯田市では夏至の昼間の時間は14時間半であったのにたいして、冬至にはわずか9時間半にすぎません。
そして、冬至に向けて日照時間が短くなるにつれて、緑だった山々の木々は秋になると紅葉し、やがて葉を散らします。
気温もしだいに下がってゆき、高い峰々には雪がかぶり、やがて里にも霜が下り雪が舞い、凍てついた冬を迎えます。こうした自然現象を、古代の人びとは万物の生命の源である太陽が衰弱し、他のすべても衰える季節と考えたのです。
ところが、冬至を過ぎると一転して日照時間はしだいに長くなっていきます。それを太陽の復活再生と考えました。この一陽来復(いちようらいふく)となる、太陽の衰弱と再生という重要な節目に、神も人も自然界のすべてが生まれ清まることを願う祭り、それが霜月祭りなのです。
(詳細は下記のURLよりご覧ください。)
ZIPANG TOKIO 2020「遠山郷の霜月祭りは、国の重要無形文化財です!(第一話)」
https://tokyo2020-summer.themedia.jp/posts/3259065
『千と千尋の神隠し』の原点 遠山の霜月祭り
霜月祭りの現場で、必ずささやかれる「噂」があります。
「この祭りがね、あの『千と千尋の神隠し』の原点なんだって・・」
遠山郷「霜月祭り」各種面 OMOTE
遠山の霜月祭りのおこり
この祭りがいつ起こったのか、地元の伝承では平安時代の終わりとも鎌倉時代ともいわれますが、定かではありません。
しかし、霜月祭りをおこなう神社の多くが八幡神社であることからすれば、この遠山郷(江儀遠山庄)が 鎌倉時代に鶴岡八幡宮寺(つるがおかはちまんぐうじ)の信州唯一の神料地(しんりょうち)であった歴史と無関係ではなさそうです。
国の重要無形民俗文化財に指定されている遠山の霜月祭りは、上村・南信濃の各神社で湯立神楽が奉納されます。
社殿の中央に設えた釜の上には神座が飾られ、湯を煮えたぎらせて神々に捧げます。
祭りのクライマックスを迎えると天狗などの面が登場し、煮えたぎる湯を素手ではねかけます。 ふりかけられた禊ぎの湯によって、一年の邪悪を払い新しい魂をもらい新たな年を迎えます。
中郷の正八幡宮は、旧上村中郷集落の神社です。祭日は12月12日でしたが、平成17年から12月の第1土曜日に改められました。
祭神は、正八幡社(誉田別命 ほんだわけのみこと)や津島神社、源王(げんおう)大神・政王(まさおう)大神・両八幡(先祀・後祀)・住吉明神・日吉明神・一の宮・淀の明神からなる八社神、四面など18柱が、社殿内に並ぶ10宇の祠に個別にまつられています。
さらに境内社として宮天伯、それに社殿の東南西北に両山の神・地の神・尾崎の神・子の神が、ちょうど正八幡宮を守護するかのように配置されています。これは中郷の大きな特徴です。
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